学長メッセージ

昨今の国際情勢は世界各地での紛争やテロとの戦い、経済失速や疫病の流行など課題が山積し厳しい対応が迫られています。国内においても、東日本大震災から5年経過し、一区切りが付いたかの風潮もありますが、現実は帰宅困難者などもまだ大勢おり、宮城をはじめ被災三県の傷跡は未だに色濃く、人々の生活に大きな影を落としています。また、2020年開催のオリンピックに向けた取組みが話題となっているものの、原油安や、株安、世界経済の減速を受け日本経済は予断を許さない状況が続いています。加えて少子化の影響や大学改革の方向性が打ち出され、教育環境は激変の時期を迎えています。私たち教育界においても学修環境の充実や社会貢献のあり方に尚一層真摯に取組む必要があります。

そうした中で「慈悲」と「和」「智慧」を学ぶという建学の精神に基づき、学生一人ひとりが、居住まいを正しながら学修し地域に貢献する「学びの質」「課題解決力」「実践力」の養成が求められています。そのため、本学は平成28年4月にこれまでの学科を再編しました。新しい「キャリア開発総合学科」には、高齢化時代などを見据えて多様な学びができるよう、介護福祉士を養成する「社会福祉系」が加わりました。併せて、従来の保育福祉学科は、「子ども・子育て支援新制度」に対応し、子育て支援や障がい児保育など専門的かつ高度な教育、保育の質の一層の向上を図るため、「保育学科」として新たなスタートを切りました。明日の日本が住み良い、お互いに助け合いながら生活できる社会となるようしっかりと学修に努めて参ります。ご理解・ご協力をお願いします。

本学は昭和26年の開学以来、65年間にわたって社会に貢献する学生を育むため、一宗一派にとらわれない仏教精神を重んじ、実社会に役立つ教育の充実を図る人間教育を建学の精神としています。少子高齢化の進展は既に深刻な影を落としていますが、このまま少子高齢化が進めば、経済活動の著しい停滞はもとより利便性のある生活や心の豊かさも失われかねません。国を挙げて人口問題に取組んではいますが、今から将来を見越した対策を取って行かなければならないものと考えます。本学では、専門知識のみならず、日本の伝統文化である茶道や仏教の教えに基づく人と人の「和」「心と心」のつながりを大切にした学修を通じて、心の安らぎに配慮できる人間形成に努め、学生と地域とが連携できるよう真摯に取組んで参ります。

学長 鳴海 渉