地域て゛活躍する聖和短大卒業生〔vol.3〕
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『学ぶ欲』を持ち続けられる環境、それが保育学科の特徴だと思います。(小松さん)加藤先生(以下敬称略) 小松さん、今日はよろしくお願いします。さっそくですが、保育士をめざすようになったきっかけを教えてください。小松 東日本大震災で被災した際、集まっていた親戚の小さい子どもたちに、私も含めて大人たちが笑顔をもらったことです。また家庭の事情などで支援が必要な子どもがいることを知り、その子どもたちや保護者の方々の支えになりたいという思いから、公務員保育士をめざしてきました。加藤 実際に仙台市の公務員保育士として働き始めて感じることはありましたか?小松 災害など万一の際には地域のために率先して行動するのも公務員の役割。そう思いながら働いていることも、日々の仕事のやりがいになっています。一方で、日常の保育現場ではおむつや着替えを持っていない子どもがいるという現実もあり、そういったケースで背景にあるご家庭の事情も含めて、子どもと保護者を支える方法を考えることも公務員保育士の大切な役割だと感じています。加藤 公務員になることは、地域とつながり、地域に貢献していくという大きな使命を抱えることにもなりますね。では、公務員試験への合格という視点では改めて、聖和短大にはどんな特徴があったと思いますか?小松 まず授業スタイルが特徴的だと思います。短大では先生も含めてみんなで一緒に考える討論形式の授業が行われていました。その中で急に話を振られても答えられる臨機応変さが身に付いてきたり、他の人の視点や意見によって自分の考えの幅を広げることもできたと思います。また、先生方の指導や設備環境、校風といった学びの環境も聖和の特徴だと思います。その環境があったからこそ、忙しい時でも時間を作って1問でも2問でも解く、という『学ぶ欲』を持ち続けさせてもらったと感じています。そして学校内での公務員試験対策特別講座。その密度の濃い授業内容が、私にとっては試験勉強へのモチベーションへとつながっていきました。加藤 今年度、公務員試験に合格した在校生の皆さんはいかがですか?遠山 私も少しでも勉強を重ねる、という気持ちを持ち続けられた短大の雰囲気、環境が大きかったと思います。最初から無理だと思わず先生と相談しながら進められたことも、気持ちを持ち続けていられた理由だと思います。箱崎 なんでも相談できる先生や同じ希望を持つ仲間の存在が心強かったです。隣の席の野村さんが合格を決めていくのを聞いて、諦めない気持ちをたくさんもらえたと思っています。野村 先生方に様々な事例や経験を交えながら教えていただいたことで、知識がよりリアルなモノになっていることを実感しています。公務員試験でもその実践的な知識が役立ったと思いますし、これから実践の場でそのたくさんの知識を活かしていけるのでは、とワクワクしています。『実践と実例』の積み重ねが現場で私の力になってくれます。(小松さん)加藤 小松さんは現在0歳児の担任ですよね。どのようなことを心がけて保育を行っていますか?小松 いつも、自分が親の立場だったら、と考えながら、責任感を強く持って子どもたちと接するよう心がけています。また、顔を見てお話しするという基本的なことを毎日積み重ねることで、信頼関係がつくられることも実感しています。以前、私が3特別企画座談会「地域で活躍する先輩」と「内定者」の公務員保育士として活躍する卒業生の小松さんを訪ね、公務員を目指した動機や保育現場の実情を聞いてきました。仙台市荒巻保育所12

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